第14回福祉集会 その2

4 取り組み課題
(1)福祉・保育労働者は対象者の人権を守り市民運動と連帯します。
 保育園や施設の民営化の中で対象者が置き去りにされています。形だけのパブリックコメント、対象者に理解できるような十分な説明のなさによって、対象者の理解を得ないままに「効率化」ばかりに目を向け民営化が進められています。昨年度は「スマイル保育園」の閉鎖問題が大きな話題となりました。突然の閉鎖により、子どもたちは突然居場所を失うこととなりました。子どもの人権は全く視野に入れていない「効率化」を優先してきた結果がこうしてあらわれたと言えます。
 こうした事態が続く中、市民も問題に目を向け、共に運動に取り組んできています。昨年「川崎の保育を良くする会」が発足し、保育園の民営化にあたっては保護者と共に署名活動を行っています。また中部地域療育センターの民営化問題についても集会を行い、市民と共に運動に取り組んでいます。しいのき学園、陽光園・明望園の再編問題でも家族会が発足し、共に取り組んできました。
 また、社会全体でみれば、「派遣村」の活動が非常に大きな話題となり、生活保護をめぐっての裁判や障害者自立支援法をめぐっての裁判が各地で起きるなど、市民運動は活発です。
 私たち、福祉・保育労働者は市民運動と連帯しながら対象者の人権を守るため社会情勢や市における福祉の動向に把握し、福祉・保育にかかわる全ての現場で対象者の人権が守られているのか、点検し改善に向けて取り組みます。

(2)全ての福祉・保育労働者が人間らしい生活を取り戻すために
 障害者自立支援法、介護保険制度のもとでの低額な報酬単価が導入され、事業経営上、正規職員を非正規職員に変更せざるを得ない状況に陥らせています。
 市内の障害関係の法人のすべてがこうした対応に迫られて、半数の職員が契約職員、パート職員に切り替えられ「質の低下が心配」(民間法人施設長)といわざるを得ない状況にあります。
 また直営職場においても非常勤職員、臨時職員、任期つき職員、果ては雇用関係のない「報償費職員」など様々な雇用その他の形態が広がっています。公立保育園でも半数は非常勤職員、臨時職員、任期つき職員といった非正規職員なのです。いずれも短期間、低賃金の職員であり、職場としてもスキルの蓄積がされないなどの問題があり、改善を要します。公立から民営化した保育園では、次々と離職者が出て職員の確保が不十分な状態に陥っている状況もあります。
現在、非正規労働者の組織化に取り組んでいますが、今後も継続して取り組んでいきます。また、民間福祉労働者とも改善に向けた取り組みをしていく必要があります。

(3)福祉・保育の研究活動の輪を広めます。
 対象者の権利を守るためには、対象者のおかれている立場や動向を把握し、福祉・保育の実践者としての力量を高めていく必要があります。このために以下の活動を行ってきており、今後も引き続き活動に取り組んでいきます。
①民生支部社会福祉研究センター
ア.生活保護研究会 イ.障害者の生活と就労研究会 ウ.児童相談所課題検討会の3つの部会が取り組まれてきました。
引き続き活発に活動をすすめます。
②保育研究センター
   センター主催研修会をはじめ情勢に応じた学習会を行うと同時に、自主的研修会の育成もはかります。
③以上の①及び②の活動を〝一般社団法人かわさき福祉・保育研究会〟を設立して事業を引き継ぎます。
④川崎市教職員組合障害児教育部などとの共催研究集会である〝川崎障害児者問題研究集会〟をむかえます。そこでかわさき福祉・保育研究所とも連携した取り組みを行います。

(4)福祉・保育を担うにふさわしい民主的人材育成を。
 生活保護、障害者支援、養護児童、保育など、どの職場も業務が増え、職場での研修もままならない状況となっています。生活保護における「自立支援」や児童虐待への対応、障害者自立支援法にもとづく諸事業など次々と変化する課題への対応に振り回されて、私達の本来の姿である「市民の人権を守る」担い手としての人材像が薄れてしまい、国や当局の命令に従うだけの職員とさせられる状況も多く発生しています。
 そこで私達は対象者・利用者の立場にたった自治体労働者としての本来の役割を果すために“人員配置”と“人材育成・研修”の課題は両輪として追求されるべきと考えます。
07年度“川崎市社会福祉職等人材育成検討委員会”が発足し、08年3月、同検討委員会は「川崎市における社会福祉職等の人材育成のあり方について」と題する報告書を作成しました。
 本年度(09年度)より健康福祉局庶務課に人材育成担当主査が設置され、区役所も含めた社会福祉職・心理職の「人材育成」がはじめられています。
 さて上記報告書では障害者自立支援法、保育基本計画、生活保護の自立支援計画など国や市の政策動向の背景を「福祉サービスの量的な確保から、質の高いサービスへと焦点がシフトしてきている」とする一面的な現状認識に立ついっぽう、ニーズを実現するためには「もはや行政資源のみで充足することは不可能であり、民間との協働によって、いかに最適な質量を確保していくかが課題」として施設の民営化と一体に「本来の個別対人援助サービスであるケースワーカー・ソーシャルワーカーなどの役割に専念する」職種として位置づけようとしています。
 またそのため区役所の相談支援部門のみに人員をシフトする動きが顕著となっているのが最近の状況です。しかし区の職場でも専門性に着目した職員の指導や研修の保障もないのが現状です。
 そこで
① 各課段階での人材育成計画と指導体制を求めていきます。
② また社会福祉職の係長昇任試験も昨年度より実施されましたが、専門職にふさわしい試験内容となるよう取組みをすすめます。
③ 専門職研修とりわけ職場研修の充実を追求します。
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by minseisibu | 2009-05-23 23:42  

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